我が家の子育てLAB

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【レビュー】幼児教育の経済学

先日の記事で書きましたこちら

 

kidslab.hatenablog.com

 

を読んで気になったので読みました。今回はこちら

 

幼児教育の経済学

幼児教育の経済学

 

 

学力の経済学の元ネタの本の一つになります。

 

海外の方が書かれた本なので、アメリカでの話がメインとなっています。

冒頭から驚きの出だし。

「アメリカでは現在、教育格差が広が二極化しています。

20世紀前半までは、高校卒業者が増えていたアメリカでここ数十年

逆転現象が起きている。」

日本やお隣韓国では学歴社会が蔓延り(その点ではアメリカも中々と聞いていますが)

教育への熱は高まる一方でお受験戦争が始まっているのに、アメリカでは進学率が落ちてる??少し驚きでしたが、理由は簡単でした。移民です。

移民を多く受け入れるアメリカでは、出稼ぎに来た移民の方々がそれでも貧しい暮らしをし、教育に力を入れることもなく両極化していると言うのです。うーん納得。

 

今回のお話は、そんな現状に困ったアメリカ政府が行ったいくつかの実験に基づいた話です。

冒頭では、如何にひどい環境で子供が育てられているかが語られています。

そして、劣悪な環境下の子供は、例えばネグレクトされた子供はそれ以外の子供に比べ

脳が萎縮するなどの影響が出ると言うのです…。さらには家庭環境も貧しい家と裕福な家では家庭内の会話の量も異な理、こういったことが子供の発達に繋がるのです。

 

そんな状況を打開するべく行われたのがペリー就学前プロジェクト。低所得の家庭のみ就学の子供に対し、30週間毎日教育者を派遣したのです。その後子供たちが40歳になるまで追跡調査を行ったと言うのです。すごい根性‥。

結果は一目瞭然で、受けた子供たちは持ち家率や平均所得が高く、犯罪率や生活保護率が少なくなったと言うのです。IQに代表される認知能力は、すぐに両母集団差がなくなったとのことですが、それ以外の非認知能力の効果は最後まで残ったと言うことでしょうか。

 

しかし、幼児期の教育を失敗したらもうダメかと言うこともなく、後半では思春期に介入することで幼児期に受けたダメージはある程度回復できるとも書かれています。

結局小さいうちが大切ってことですね。